みなさんは「MBTI」というものをご存じでしょうか。
端的に言うと性格診断のひとつで、複数の質問項目に応えることで16つの性格タイプうちのどれかに分類されるというものです。
その診断結果の精度の高さから、最近になって認知度が高まりつつあります。
この「MBTI」ですが、生きづらさを感じている「社会不適合者」の自覚がある方の「MBTI」は、どのような性格タイプと診断されることが多いのでしょうか。
そこで今回の記事では、それぞれの性格タイプの特徴を調査し、独自の見解から社会不適合者の可能性が高い順に「MBTI」をランク付けしてみました。
<生きづらいタイプ 1~6位>
■1位 建築家(INTJ)
この性格タイプは、想像力が豊かで、特に戦略的に物事を考えることが得意なタイプです。
頭の回転が速く、型破りな発想をすぐに思いついてしまうので、周りの人がその思考の速さについていけないことも多いです。
また、「建築家」自身が内向的であることに拍車がかかり、周囲から孤立してしまいがちな性格タイプでもあります。
人から理解されにくく、また人を理解することも難しい「建築家」は、「社会不適合者」のレッテルを貼られやすく、生きづらいタイプだと言えるでしょう。
■2位 論理学者(INTP)
知的好奇心が豊富で、革新的なアイディアを生み出すことが得意なタイプです。
頭の回転の速さは「建築家」と似ていますが、特に分析力と論理的思考力に長けています。
データやソースを用いた事実に基づいての主張や、論理に沿った思考こそが"正しいもの"だと考えているので、他人からの感情論を受け入れることができません。
そのため、他人から「冷酷な人」と誤解されることも多いです。
このように感情より論理を重視する「論理学者」は、その共感性の低さから、生きづらいタイプと言えるでしょう。
■3位 仲介者(INFP)
この性格タイプは繊細な気質の持ち主で、思いやりもあり、共感力も高いので人の相談に乗ってあげる優しさを持ち合わせています。
ただ、その繊細さあまり「人の為になるなら」と自分のことを後回しにしがちです。
頼まれごとを断れなかったり、誰かが困っていたら助けずにはいられません。
また、その優しさに付けこんで、都合よく利用されることもよくあります。
そのため人疲れしやすく、ストレスを抱えやすいという点で、生きづらいタイプと言えるでしょう。
■4位 提唱者(INFJ)
この性格タイプは、慈悲深く、誰もが分け隔てなく幸せに過ごせたらよいと考えている理想主義者です。
特に「平和」に対する理想が高いため、メディアで残忍なニュースを見聞きしたり、自分には関係ない内輪のトラブルを見たりしたら、自分事のように受け入れ、頭を抱えてしまう傾向にあります。
ただでさえ"生きづらい"現代において、「提唱者」のような心優しい性格の持ち主は、生きづらいタイプと言えるでしょう。
■5位 擁護者(ISFJ)
自分のことよりも他人の幸せや成功を望み、その為ならどんな献身も惜しまない「擁護者」は、影から人を支えることに生きがいを感じています。
そのため、自分のことより他人のことを優先して自己犠牲的になりやすく、同時に「他人の期待に応えられるか?」というプレッシャーを感じやすいという一面も持ち合わせています。
誰かの為に自ら自己犠牲的になりがちであるという点で、生きづらいタイプと言えるでしょう。
■6位 管理者(ISTJ)
ルールや規則に忠実で、自分に与えられたタスクを全うしようとする意志が強いという意味で、MBTIの中でトップクラスに真面目な性格タイプです。
周りからの期待も高く、誠実な気持ちを持つ一方で、責任感を過剰に抱えてしまう傾向があります。
また、ちょっとしたミスで「自分は社会不適合者だ」と自分を卑下してしまったり、ルールや規則が変わったら柔軟に対応できなかったりする面もあります。
人一倍真面目でありながらも、無意識のうちに自分に重圧をかけてしまうという点で、生きづらいタイプと言えるでしょう。
<やや生きづらいタイプ 7~12位>
■7位 主人公(ENFJ)
この性格タイプは「世の中を良くしたい」という使命感を常に感じており、その一環として他人とのつながりを大切にする傾向にあります。
他人を思いやる気持ちが強く、誰かが困っていたら助けたり、応援したりするために常に気を配っています。
そのため責任感や自らに課した使命感に押しつぶされそうになることもしばしばあります。
「世の中を良くしたい」という理想を掲げてはいても、現実にすることが困難で、社会に対する不信感とそれに伴う"生きづらさ"や「自分は社会不適合者かもしれない」という自覚を持ちやすいかもしれません。
しかし、日頃の人望の厚さから、"生きづらさ"を感じた時には誰かが手を差し伸べてくれることでしょう。
■8位 幹部(ESTJ)
この性格タイプは、何よりルールや規則に忠実で、秩序を保つために自ら指揮をとり周囲の人々を団結させたり、協力してもらったりする"まとめ役"が得意なタイプです。
上から目線で口で指示を出すことはなく、自ら手本を示したり、指示が的確に伝わるよう分かりやすい説明を心掛けたりと、上下関係を感じさせないような偉ぶらない性格が、周囲からの信頼を集めるようです。
ただし、ルールや規則の変更に柔軟に対応出来なかったり、失敗したらどうしよう」という不安をひとりで抱え込みやすい面もあります。
しかし、常日頃から信頼を得ている「幹部」ですから、苦手な局面に差し掛かってもチームメイトがカバーしてくれることでしょう。
■9位 討論者(ENTP)
頭の回転の速さに加え、それをすぐさま言語化して、自分の意見を主張することが得意なタイプです。
議論の相手が誰であっても、異議を唱えたり、反対意見を主張することにためらいがありません。
あくまで「討論者」は異なる意見をぶつけ合うことで、より質の高いアイディアが生まれるという主義のもとで議論を求めますが、人によっては「揚げ足取り」「やたら"論破"したがる」などと誤解を受けることもあります。
ですが、やたら"同調"を求める日本において、思ったことを正直に言えない人が多い中、「討論者」のように自分の意見をきちんと主張できる人材は、所によっては重宝される人材とも言えるでしょう。
■10位 指揮官(ENTJ)
この性格タイプは、自分に対して強い自信を持っており、何事においても積極的に取り組み、意志の強さも持ち合わせているので、しばしばリーダーとして抜擢されることも少なくはありません。
ただし、その自信の強さが、人によっては近寄りがたさを感じたり、自分勝手で高圧的に感じさせてしまうこともあります。
自分の自信が裏目に出るという意味では、生きづらい性格タイプかもしれません。しかし、一般的には受動的な性格の持ち主が多い日本において、「指揮官」のような人々を牽引する人材は重要な存在です。
そもそも、「指揮官」自身、誰かから避けられていることを気にしないので、"生きづらさ"を感じにくいという面もあります。「別の場所をあたればいいだけのこと」と割り切って考えることでしょう。
■11位 冒険家(ISFP)
この性格タイプは、好奇心が旺盛で、新しいことにチャレンジすることを好むタイプです。
その性格タイプの名の通り「冒険」するような自由な生き方を好む傾向にあるので、突発的な行動をとって他人を巻き込んでしまったり、ルールを無視して秩序を乱したりする面もあります。
ある意味で協調性が低く、責任感に欠けているともいえる「冒険家」の性格は、客観的に低く評価されたり「社会不適合者だ」と非難されることも多いかもしれません。
ただ「冒険家」から言わせれば"好きに行動しているだけ"なので、本人が周りの評価を気にせずにいれば、生きづらさを感じることは無いのかもしれません。
■12位 巨匠(ISTP)
この性格タイプも好奇心旺盛で、何にでもチャレンジしたいと考える傾向にあります。
しかし、ただ経験するだけではなく、経験によって得た知見を活かして、新しいものを創造したいというクリエイティブな一面があります。
そのため、敢えて人ととは違うことに取り組んでみたり、わざとルールを破ってみたりすることで、新たな"経験"を得ようとします。
客観的に見ればそれらの行動は突飛なもので、「いつ、どこで、何をするのか分からない」という点でヒヤヒヤさせられ、「社会不適合者」と陰で言われることもあるかもしれません。
しかし「巨匠」は決められたレールを敢えて外れるだけでなく、それによって得た知見を、アイディアなどの成果として還元する為、場合によってはアイディアマンとして重宝されることでしょう。
<どちらかというと生きやすいタイプ 12~16位>
■13位 領事官(ESFJ)
この性格タイプは、分け隔てなく人々を受け入れる寛容かつ社交的な性格の持ち主です。
人との繋がりを大切にし、困っている人がいたらすぐさまサポートに回る思いやりがあります。
このような義理堅い性格タイプは他にもありますが、人を思いやるゆえに自己犠牲的になってしまったり、責任感に押しつぶされてしまったりする中、「領事官」にとって「人が他人を思いやる」ことは当たり前のことなので、誰かのために尽くすことを苦に感じることがないというのが大きな違いです。
■14位 エンターテイナー(ESFP)
周りの人を楽しませることを生きがいとしている性格で、いつも周囲の注目の的になっているようなタイプです。
「ただ目立ちたがり屋なだけでは?」と思われるかもしれませんが、あくまで本人が望むのは周囲の人が楽しんだり喜んだりする姿を見ることで、その為なら即興で何かを創造したり表現したりすることも厭いません。
自分に対しても同じことで、"生きづらさ"を感じるような困難に直面したときは、どうにか"楽しいこと"に変換できないか模索しようとします。
■15位 起業家(ESTP)
誰も到達したことのない高みを目指す野心に燃える性格で、物事の中心人物に立つことが多い性格タイプです。
失敗やリスクを恐れず、仮に何らかのアクシデントがあったとしても、柔軟に対応できる適応能力にも長けています。
"生きづらさ"を感じやすい人の多くは、ひとつの失敗に過剰に落ち込んでストレスを抱えたり、責任感や使命感をプレッシャーに感じたりする傾向にありますが、「起業家」はむしろそのようなストレスやプレッシャーを自分の転機として迎えることが出来ます。そもそもストレスやプレッシャーがあってこその人生、とすら考えているのかもしれません。
■16位 運動家(ENFP)
前向きで明るい性格の持ち主である「運動家」は、その名の通り活動的で、常に"生きる喜び"を追求することを生きがいにしています。
そのため、文化や自然、娯楽など様々な分野に興味を持ち、受け入れる寛容さを持っています。
人に対しても同じことで、行く先々で出会った人との出会いや交流や繋がりを大切にし、相手の感情や考え方に耳を傾け、尊重する傾向にあります。
広い心を持ち、何事においても"生きる喜び"を見出すことができる「運動家」にかかれば、"生きづらさ"を感じないことはもちろんのこと、もし"生きづらさ"を感じたとしてもそれを"生きる喜び"に変換できるのかもしれません。
まとめ
ランキングをまとめると、以下の通りです
1位 建築家(INTJ)
2位 論理学者(INTP)
3位 仲介者(INFP)
4位 提唱者(INFJ)
5位 擁護者(ISFJ)
6位 管理者(ISTJ)
7位 主人公(ENFJ)
8位 幹部(ESTJ)
9位 討論者(ENTP)
10位 指揮官(ENTJ)
11位 冒険家(ISFP)
12位 巨匠(ISTP)
13位 領事官(ESFJ)
14位 エンターテイナー(ESFP)
15位 起業家(ESTP)
16位 運動家(ENFP)
ただ「MBTI」は、一種の性格診断の結果に過ぎません。
また、"生きづらさ"の原因は、個人の性格だけが原因となるものではありません。
周囲の環境や過去の経験など、さまざまな要因が複雑に絡み合って「自分は社会不適合者かもしれない」という"生きづらさ"を感じてしまうようになるのです。
そのため、今回のランキングでご自身のMBTIが上位にランクインしていたとしても、決して気を落とさないでください。
どのタイプにも得手不得手があるので、自分の得意を活かして"生きやすい"過ごし方ができるのが一番です。
この記事が、みなさまの自己理解の一環となりますと幸いです。