仕事 生き方 克服方法

社会不適合者の悩みは誰に相談すればいい?お悩み別の相談先・相談の仕方も考えてみた!

人は生きている中で様々な悩みに直面することがあります。
それは社会不適合者の自覚がある方も同じです。

他の悩みと比べて「社会不適合者の悩みなんか誰も相手してくれないだろう」と思い込み、
結局ひとりで悩みを抱えながら不安な毎日を過ごしている方もいることかと思います。

しかし、それは誤解です。
世の中には「うまく社会に溶け込めない」「社会で生きることが辛い」といった悩みを抱えている方をサポートしようとしている支援者や施設は存在します。
そこで今回は、社会不適合者の方にはぜひチェックして頂きたい相談先を、お悩み内容別にご紹介します。

何をしても悲しい気持ちになる

いついかなる時もネガティブな気持ちがつきまとう場合は、心の病気かもしれません。
「心療内科」あるいは「精神科」での相談をおすすめします。

心の病気は、多くの場合、過度なストレスを原因に発症します。
具体的には、仕事であれば職場での人間関係や残業など、学校であればいじめや受験のプレッシャーなどが挙げられます。

最近、"過度なストレス"を受けた心当たりがあるならば、診断の際、医師には常にネガティブな気持ちになることとセットで"過度なストレス"を受けていることを伝えましょう。
そのストレス内容に応じた治療や"今後どうするべきか"の助言を考えてくれるかと思います。

また、ネガティブな気持ちが子どもの頃から続いているといった場合は、病気ではなく"気質"が原因しているかもしれません。
その場合は診断内容が変わったり、併せて治療内容も異なる場合もあるので、その旨を伝えておくと良いでしょう。

 

身体がだるい

「頭が痛い」「胃腸が悪い」「気分が悪い」…といった体調の変化が慢性的に続く場合も、心労がたたった為に引き起こされたものかもしれません。
一時的な症状だろうと自己判断で放置しておくと、実は心の病気であることが後々発覚することがあります。
ストレスによる心だけでなく、身体の異常としてあらわれることもあるからです。

ただ、慢性的な身体の異常が、心の病気によるものなのか、単なる身体の病気なのかは、医師からしても一見して判断が付きにくいものです。
その際に判断材料となるのが、本人のストレス度合いと長期間症状が続いていることです。

ですので、まずは「内科」への受診を受け、直近で"過度なストレス"を受けた心当たりがあればその旨と、症状が長期間あるいは慢性的に起こる旨も伝えましょう。
これにより医師が、心の病気が原因していることも視野に入れて診察してくれることでしょう。

診察結果を踏まえて、治療方法や、適切な診療科への案内をしてくれます。

 

自分に向いている職業・進路が分からない

将来の不安から、どうすればいいのか分からなくなる場面もあるかと思います。
特に仕事に関しては、"ブラック企業"や"やりがい搾取"など、不穏なワードが飛び交う世の中ですから、不安に思う方もいるかと思います。

こちらに関する相談先は、大きく2つ挙げられます。

▪️ハローワーク
ハローワークでは、適職診断(「キャリアインサイト」など)や、希望する収入や勤務時間、勤務形態などとマッチする求職情報を探してくれます。
また、この施設では、求職情報のみならず、仕事に就くために必要なセミナーや職業訓練の案内など、希望する仕事に就くために必要な技能やマナーの習得を目的としたサービスを実施しています。

ですので「働きたいけど、就職する為にまずは何をしたらいいのか分からない」という方にも、ハローワークの来訪をおすすめします。
なお、実施しているサービスの具体的な内容は地域のハローワークごとに異なるため、インターネットや窓口にてお問合せください。

▪️エージェント系就職・転職サイト
最近よく耳にするようになった就職・転職エージェント。
こちらは一言で言うと人材紹介会社なのですが、単に求人情報を紹介するだけではなく、求職者一人ひとりに担当のアドバイザーが付き、ヒアリングを通して最適な求人情報や企業を紹介してくれるのが特徴です。

求人を募集する企業と求職者の仲立ちをするアドバイザーは、両者のミスマッチを防ぐため、企業の雰囲気や仕事の具体的な内容など、一般の求人サイトでは得られない情報まで提供してくれます。
また、希望する企業が見つかったら、内定に向けて選考のサポートをしてくれるため、ひとりで就職・転職活動をしなくていいという心強さも魅力です。

 

働くことが怖い/働きたくない

働くということは、単に労働するだけではなく、時間との戦いであったり職場での人間関係の構築であったりと、気にかけるべきことが実に多いです。

2022年厚生労働者実施の「労働者健康状態調査」における統計結果においては、職場でのストレスの原因が、「仕事の質・量」「仕事の失敗、責任の発生」「対人関係」の順で高いと発表されました。

これらのストレスが要因で「働くことが怖い」「働きたくない」と不安に思ってしまうことも仕方がないです。
そういった方に向けた相談先として、以下の2つが挙げられます。

▪️キャリアカウンセラー
その名の通り、仕事に関する悩み事に特化したカウンセラーによる相談・助言を受けることができます。
カウンセリングを受けられる施設やサービスは様々で、ハローワークや就職支援センターなど地域ごとに実施されているものもあれば、メールやチャットなど手軽に相談を受け付けているサービスも存在します。

キャリアカウンセラーは仕事の悩みだけでなく、メンタルヘルスに関する悩み事にも精通しています。そ
のため、仕事のアドバイスではなく、仕事で感じているストレスや心の悩みを聞いてほしいという方にはおすすめです。

▪️労働基準監督署
「労基」などと略称されることが多いですが、企業が労働基準法に違反していないか監査したり、就業規則の検認を行う機関のことを言います。
企業だけではなく、一般の労働者の相談窓口も受け付けているので「ウチの会社ってブラック企業なのでは?」と思ったらぜひ一度相談されてみてはいかがでしょうか。

「相談したら会社にバレてしまうでは?」という不安があるかもしれませんが、監督官には守秘義務が課されているため、誰が労基に相談したかは企業側に知らされることはありません。また、匿名でのメール・電話での相談も可能です。

 

生活に関する困りごと

心身に不調があらわれたら病院へ、仕事に困ったらハローワークへ…というイメージがありますが、経済や家庭環境、DVなど「生活」に対しての悩みを感じた場合はどうすればいいのでしょうか。
実は、国または地域単位で、「生活」に関する相談窓口を設けられています。
主な相談窓口として、次の2つが代表的です。

▪️自立相談支援機関
何らかの原因で経済的に困窮し、生活することが困難になった方向けの相談機関です。
相談者の現状をヒアリングし、現状の課題を解決する為に必要な支援を、相談者一人ひとりに合わせて提供します。

▪️暮らしの相談窓口
生活の悩み事は、経済以外にも多岐に渡ります。
高齢者介護、食の安全、性暴力・DVなど、挙げだしたらキリがありません。

それらの悩み事に応じて、適切な相談機関を案内してくれるのが「暮らしの相談窓口」です。
内閣府運営のHPにも、全国の多様な相談機関をまとめたページ「暮らしの相談窓口のご案内」があるので、そちらを参照いただき、お住まいの地域で、ご自身が抱えている悩みの相談を受け付けてくれる窓口を探すことが可能です。

 

死んでしまいたいという気持ちがある

言うまでもなく、生きにくい世の中です。中には思い詰めて「死んでしまいたい」と思ってしまう方もいることでしょう。
そのような気持ちを抱えながら毎日を過ごすことは本当に辛いことだと思います。

だからこそ他人を頼って、少しでも心を軽くすることに努めましょう。

▪️家族、友人など、身近な人
死にたいと思ったら、まずは身近な人にその気持ちを告白しましょう。
なぜなら、いざという時にすぐに助けに駆けつけてくれる人として頼りになるからです。

相手に対して「迷惑をかけるかもしれない」と遠慮する必要はありません。
死にたいと思っている時点で、もう十分に耐え続けているのですから、これ以上自分を追い詰める方向を目指す必要はありません。
誰かを頼り、助けを求めましょう。

▪️精神保健福祉センター
どうしても家族や友人には言いにくいようであれば、精神保健福祉センターという相談機関をお勧めします。
こちらでは、自殺を考えている人に向けた相談窓口が開設されています。

ここでは、専門の相談員によって、「死にたい」という気持ちが精神的な悩みにより発生したものなのか、あるいは精神疾患を始めとした何らかの病気の症状としてそう思わされているのか見定められ、適切な対処を施してもらえます。
死にたい気持ちがどうしても拭えない場合は、自分の気持ちをラクにする為にも、一度訪問してみてはいかがでしょうか。

なお、相談窓口の名前は「精神保健福祉センター」だけではなく、「自殺対策推進センター」「自殺予防相談窓口」など都道府県によって異なる場合がありますので、予めお調べ頂くことをおすすめします。

 

おわりに

以上が、悩み別相談相手のご紹介でした。
こうしてみてみると、悩みの相談先は多様にあることが分かります。
頼れる場所はいくらでもあるので、どのような悩みであれ、ひとりで抱える必要はありません。

ですが、悩みを打ち明けることは、相手に自分の弱さを見せることだと思い、勇気のいることだと思います。
しかし"悩む"ということは「現状を打破して前に進もう」としている気持ちの表れであるので、それを打ち明けるということは決して弱いことではありません。むしろその逆なのです。

ですので、決して遠慮せず、ましてひとりで抱え込んで思い詰めることもせず、すすんで適切な相談窓口で相談しましょう。
この記事が、叶えたい未来を切り拓くためのヒントになりますと幸いです。

-仕事, 生き方, 克服方法